近年、出会いの場としてオンラインの利用が急速に拡大していますが、従来のオフラインでの出会いと比べて、その後の関係の満足度に違いはあるのでしょうか？ 50カ国にわたる大規模な国際調査により、オフラインで出会ったカップルの方が、オンラインで出会ったカップルよりも関係の満足度がわずかに高いという興味深い結果が報告されました。
オフラインで出会ったカップルは満足度が高い
科学誌『Telematics and Informatics』に掲載されたこの包括的な研究は、オンラインまたはオフラインで出会ったカップルの関係の満足度を比較したものです。その結果、オフラインで出会ったカップルは、オンラインで出会ったカップルよりもわずかではありますが、全体的な関係の満足度が高いことが判明しました。さらに、親密さ、情熱、コミットメントといった愛情の主要な要素においても、より強い結びつきが見られました。
出会いの多様化と広がり
今回の研究では、参加者全体の16％がパートナーとオンラインで出会っており、特に2010年以降に関係を開始したケースでは、その割合が21％にまで増加していることが明らかになりました。この傾向は国によって大きく異なりますが、性別、年齢、学歴によるオンラインでの出会いの割合に大きな差はないこともわかり、オンラインでの出会いが幅広い層に浸透していることが示唆されました。
なぜオンラインでの出会いは満足度が低い可能性があるのか？
研究者は、オンラインで始まった関係の満足度が低い可能性について、いくつかの理由を推測しています。
- パートナーとの類似性が低い：オフラインでの出会いは、同じ趣味や社会的サークルの中で自然に発生するため、パートナーとの共通点が多くなりがちです。
- 「選択肢が多すぎる」：オンラインプラットフォームでは選択肢が豊富すぎるため、決断に時間がかかったり、より良い相手がいるのではないかという後悔につながったりする可能性があります。
- プロフィールの誇張や虚偽表示：オンラインプロフィールには、現実よりも良い自分を見せようとする誇張が含まれていることがあり、それが後の関係のギャップを生む原因になるかもしれません。
しかし、研究の著者であるマルタ・コワル氏は、関係の始まり方は多くの要因の一つに過ぎず、オンラインで出会った多くのカップルも強固で幸せな関係を築いていることを強調しています。今回の研究は、オンラインプラットフォームの種類を区別しておらず、今後のさらなる研究が必要であるとしています。
引用元：Couples who meet offline tend to have more satisfying relationships
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